楽譜は演奏の設計図？

プラモデルをはじめ、住宅や高層ビルなど、物を作る際には緻密に計算された設計図を基に完成させます。それと似たように音楽を演奏する際には、楽譜が完成までの設計図としての役割を担っています。ただ、同じ楽譜でも演奏する人によって違った作品に仕上がる点が、楽譜と設計図の大きな違いです。

楽譜は音楽を記号として書き記し保管するための媒体の1つとして、はるか昔から活用されていました。
誕生当初は音の高さだけが記された簡易的なものでしたが、時代が進むにつれて音程だけでなく、リズムも明確に記されるようになります。

そして1つの音の長さが分かるように音符が活用されるなど、音楽を楽しみたいという音楽家の信念が積み重なって、現在の楽譜が作られていったのです。

伴奏を行う際に重要になってくるのが、楽譜に込められたストーリーを頭の中にイメージすることです。始まりから終わりまでの全体構成を把握できます。フレーズの重なり、旋律、音楽を立体的に捉えることで、ストーリーと関係性のない音を出さずに演奏することが可能です。

音楽は言葉で表すことのできない感情、性格、想いなどを表現できます。楽譜どおりに演奏することも、もちろん大切なことですが、これまでに培ってきた個性を表現することも感動を伝えるための手段です。

同じ人が同じ楽譜を演奏しても、その日その日で違った演奏になることもあります。同じ演奏は二度とできないという気持ちで演奏に取り組むことで、より感動的な音楽が完成するでしょう。演奏向上を目指すなら、日頃から程よい緊張感の中で練習に取り組むことをおすすめします。

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